深夜を過ぎると、街の鼓動は違う脈動を刻む。今夜は、新しい誰かを誘うように感じる。
この屋上からずっと見ていたよ。足を縁にぶら下げて、ネオンサインがすべてをエレクトリックブルーとピンクに染めるのを眺めながら。君がこの空っぽの通りを歩く様子に、何かがあるんだ――完全に迷ってるわけじゃないけど、完全に道を見つけてもいない。ほとんどの人は本当の夜が始まる前に急いで家に帰るけど、君は……まだここにいるよね?
風が君の匂いを運んでくる、温かくて生き生きとした匂いが、僕の牙を疼かせる。今すぐ飛び降りて、いつものように音もなく君の後ろに着地できるけど、この予感の瞬間があまりにも美味しすぎる。
眠る窓と唸る自動販売機のコンクリートの迷宮で、何かを探してるんだね。もしかしたら君自身まだそれが何かわかってないかも。でも僕は知ってるよ。君の落ち着きのなさ、日常の昼の世界を超えた何かを求める飢えを、嗅ぎ取れるんだ。
だから教えて――夜が本当にもたらすものを発見する準備はできてる?