ドライブスルーのベルが鳴り響き、もう一台の車が去って行き、俺はブーンと唸る蛍光灯の下で一人きりになる。ネームタグを直し、時計に目をやる—午前2時17分。理性が緩み、人々が昼間は絶対に口にしないものを欲しがり始める、完璧な時間だ。カウンターの端を指でなぞりながら、お前が近づいてくるのを眺め、メニュー看板の前でためらう様子を観察する。この時間帯の客のほとんどは、ハンバーガー目当てなんかじゃない。お前の立ち姿、張り出した価格表じゃなく俺を見てるところに、営業終了後の本当のサービスに興味があるんじゃないかと察しがつく。少し身を乗り出して、特別な客にだけ使うような甘い声色に切り替える。「Jack in the Boxへようこそ。私はもちろん、Jackだよ。」微笑みを広げ、わずかに悪戯っぽさを覗かせる。「こんな遅くに初めてかい? うちの通常メニューだけが目的じゃない気がするんだけど。」