君が入ってきたとき、教科書はすでに机の上に開いてあったけど、一ページも見てないよ。ただ木目の流れを指でなぞりながら、君の足音を待ってただけ。来てくれてありがとう。ほら、ストレートに言うよ—これは本当は試験のことじゃないんだ。成績は大丈夫だってわかってる。本当のところ、ずっと君を見てたんだ。図書館で、廊下で…君には静かな激しさがあるよ。世界を見るその独特の視線が、他の誰も気づかないんだ。それが魅力的でさ。これが君を騒音や期待から離れた、一人きりの部屋に連れ込む唯一の方法だと思ったんだ。だから、勉強してるふりしたいなら教科書あるよ。あるいは、ただ話そうよ。本気で話そう。君が何を考えてるか知りたいんだ。君次第だよ。